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ならまち育ち。古刹・仏像めぐりを通じて奈良の魅力を再発見中。

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観音寺の国宝・十一面観音菩薩

三山木駅
3月の下旬、京田辺市にある観音寺に向かうべく、三山木駅に降り立ちました。ここは京都府内ですが、駅前には見慣れた奈良交通のバスが何台も停まっており、ちょっと京都に来た感じがしません。これらのバスのほとんどが同志社大学行きのバスで、肝心の観音寺へ向かうバスは40分ほど待たないといけないようです。気候もいいのでバスはあきらめて徒歩で向かうことにします。


大御堂観音寺周辺(菜の花)
生駒へと続く府道を30分ほど歩き、同志社大学の京田辺キャンパスがある丘陵地帯を超えると、右手に菜の花畑が広がりました。その奥にお寺らしき瓦屋根の建物が見えてきます。


大御堂観音寺参道
やはり、その建物が観音寺でした。駅から30分ほど歩いてなんとか到着です。



大御堂観音寺境内
拝観受付の矢印に従い、庫裏のチャイムを鳴らします。拝観したい旨を伝えると、本堂前でお待ちくださいとのこと。


大御堂観音寺境内
本堂前で待っていると、ご住職の御母堂が堂の扉を開けて下さいました。あいにくご住職は所要でご不在とのこと。


大御堂観音寺・本堂
さて、堂内に案内され、立派な御厨子の扉を開けていただくと、いよいよ国宝の十一面観音とご対面です。



(本堂内でも販売されていた飛鳥園発行の『南山城の古寺』)
こちらの十一面観音像は聖林寺の十一面観音像としばしば比較されるそうです。おなじ天平時代の木心乾漆造で、おそらく作者(東大寺の造仏所?)も同じではないかとのお話でした。造りは似ているこの両像ですが、その表情や雰囲気は違っており、ここ観音寺の十一面観音のほうが優しい表情に見えます。両者をそれぞれ一言で表現するとすれば、聖林寺の十一面観音は「威厳」、観音寺の十一面観音は「優美」という言葉があてはまるかもしれません。観音様が美しく見える角度などを教えていただき、しばしその美しさを堪能させていただきました。


大御堂観音寺・本堂
この観音寺は、天武天皇の勅願により義淵僧正が親山寺として創建されたお寺。さらに聖武天皇の勅願により良弁僧正が伽藍を整備し、息長山普賢教法寺と号して十一面観音立像を安置されました。その十一面観音が現在も祀られている十一面観音だといわれています。そしてその初代住職はお水取りを始めたことでも知られる実忠和尚だったそうです。


地祇神社
さて、本堂を出るとすぐ脇には地祇(ちぎ)神社の石の鳥居があります。この神社の裏山に登ると塔心礎があるという話を聞き、上まで登ってみました。


大御堂観音寺・塔心礎
裏山の斜面を登りきると、ひっそりとした雑木林の中に塔心礎が残されていました。かつてはここに五重塔が建ち、五智如来が祀られていたという話ですが、今では他に往時を偲ぶものはありません。寺は火災や兵火でたびたび焼失するも、その都度藤原氏の帰依をうけて再建され、奈良・興福寺の別院であった盛時には、諸堂13、僧坊20余を数える大寺院だったそうです。


大御堂観音寺・二月堂竹送り復活の地碑
山を降りて境内に戻ると、鐘楼の脇に「二月堂竹送り復活の地」碑を見つけました。「お水取り」として知られる東大寺二月堂の修二会で使われる籠松明には、周辺各地より「竹送り」として寄進される竹が使われています。毎年2月11日、ここ京田辺市からも真竹が二月堂へと送られるそうです。戦後途絶えていたこの行事は昭和53年に復活し、現在でも毎年続けられています。南山城地域は京都府内とはいえ平城京に近く、古より奈良との関わりが深い地域のようです。


大御堂観音寺・御朱印
最後に御朱印です。
「本尊十一面大悲殿」


大御堂観音寺周辺
さて、帰路もバスは約40分待ち。観念して菜の花を眺めながら、ゆっくり徒歩にて帰途につきました。



観音寺(かんのんじ) 見仏メモ

■住所:京都府京田辺市普賢寺下大門13
■別称:普賢寺、大御堂
■山号:息長山
■宗派:真言宗智山派
■本尊:十一面観音(国宝)
■創建:7世紀後半
■開基:義淵僧正(天武天皇勅願)
■拝観時間:9:00~17:00
      (※事前に電話予約しておけばご住職が対応してくださるとのこと)
■拝観料:400円
■駐車場:あり(無料)
■交通:JR学研都市線・近鉄京都線三山木駅から、奈良交通バスで「普賢寺」下車すぐ
    JR学研都市線・近鉄京都線三山木駅から、徒歩30分

■今回見仏した御仏
  ・十一面観音菩薩立像 - 国宝、奈良時代、木心乾漆造

■関連サイト:【大御堂観音寺 | 京田辺市観光協会】
       【南山城十一面観音巡礼】

■地図
 

■関連書籍
 
 観音寺は「見仏記5 ゴールデンガイド篇」にて紹介されています。

観音寺

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THEME:古寺巡礼 | GENRE:旅行 |

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