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ichibou

Author:ichibou
ならまち生まれ。東京暮らしが長かったものの、現在は奈良に戻り、その魅力を再発見中。「見仏記」の影響で仏像鑑賞が趣味に。

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村田珠光ゆかりの称名寺へ

称名寺・道標
5月15日は、近鉄奈良駅近くの称名寺へ。駅を出て高天交差点から、やすらぎの道を北に少し歩くと「茶礼祖 村田珠光旧跡称名寺 左」という道標が見えてきます。ここを左に曲がるとすぐ称名寺に到着します。


称名寺・山門
称名寺は、文永2年(1265年)に興福寺の学僧が常行念仏の道場として創建したお寺で、わび茶の祖・村田珠光が仏道を学んだ寺としても知られています。このお寺には「新・TV見仏記」でも紹介された平安期の仏像が祀られていますが、ここは檀家寺なので普段は拝観することができません。


称名寺・珠光忌ポスター
しかし、年に一度だけその仏像を拝観できるチャンスがあります。それが村田珠光の命日にあたる5月15日というわけです。この日は珠光を偲ぶ法要「珠光忌」が行われます。


称名寺・本堂
珠光忌当日の5月15日は、この本堂と髑髏庵(どくろあん)と呼ばれる茶室が一般公開されます。まずは本堂から拝観です。


称名寺・拝観券
拝観料は茶席券付きで1000円でした。


称名寺・本堂
年に一度の公開というだけに、堂内はとても賑わっていました。嬉しいことに、堂内の撮影が許されています。ここぞとばかりに皆さんカメラやスマホを仏像に向けられています。


称名寺・本堂内陣
こちらのご本尊は3体。中央の黒い厨子には光烟光佛(阿弥陀如来)が納められていますが、こちらは秘仏なのでお目にかかることはできません。開帳は住職が交代する時のみだそうです。そして、秘仏の左右には阿弥陀如来と釈迦如来が祀られていますが、脇侍ではなく、この2体も本尊として祀られているのだそうです。


称名寺・阿弥陀如来
向かって左には中品中生印を結ぶ阿弥陀如来像。この穏やかな表情の阿弥陀様は平安時代の像で、定朝様の特色がみられます。


称名寺・釈迦如来
一方、向かって右にいらっしゃるのが釈迦如来像。こちらも平安時代の像ですが、阿弥陀如来とはまた作風が異なり、こちらは威厳のある表情をされています。


称名寺・珠光像
また、秘仏の御厨子の前には、村田珠光の小さな像がちょこんと座っておられました。こちらは彫刻家・吉川政治氏によるものだそうです。


称名寺・客殿
さて、このあとは客殿のお茶席へと移動します。しかし一度に入室できる人数は限られているので、席につくまで45分程待つこととなりました。


称名寺・茶席
いよいよ茶席に案内されると、お点前を拝見したのち、一人一人にお茶が振る舞われます。むろんお茶の作法などなにも知らない私は、赤膚焼の茶椀を受け取り、普通に飲ませていただきました。お茶をいただいたあとは、茶道具なども見せていただけます。


称名寺・珠光忌
お茶請けのお皿は、ご住職のご厚意により「お持ち帰りください」とのことでした。


称名寺・髑髏庵
お茶をいただいたあとは、珠光が設けたという茶室「獨盧庵」(俗称:珠光庵)を見学します。この庵は2度の火災に見舞われており、現在の建物は1800年頃に再建されたものだそうです。


称名寺・珠光の碑
髑髏庵の脇には「珠光の碑」があります。珠光は京都の大徳寺真珠庵に葬られましたが、称名寺にも分葬されており、それがこの場所なのだそうです。


称名寺・千体地蔵尊
さて、寺の東側には千体地蔵尊が祀られています。これはもともと戦国時代に松永久秀が多聞城を築城する際に城壁に用い地蔵石像で、落城後に散乱していたものをここに合祀したのだそうです。


称名寺から見える若草山
近鉄奈良駅から徒歩10分ほどの住宅街の中にある称名寺ですが、外とは少し違う静かな空気が流れているような気がします。そのせいか、多くの方が参拝されていても騒々しいということはなく、とても落ち着いた雰囲気が漂っています。境内からは新緑の若草山も良く見えておりました。



称名寺 見仏メモ

■寺名:称名寺 (しょうみょうじ)
■住所:奈良市菖蒲池町7
■山号:日輪山
■宗派:浄土宗西山派
■本尊: 阿弥陀如来
■創建:1265年
■拝観:5月15日の珠光忌のみ拝観可(本堂と茶室を特別公開)
■拝観料金:大人1000円(茶席券付き)
■駐車場:なし
■交通:近鉄奈良駅より、徒歩約10分

■今回見仏した御仏
  ・阿弥陀如来坐像 - 重文、平安末期、木造
  ・釈迦如来坐像 - 重文、平安中期、木造

■公式サイト:【西山浄土宗 日輪山称名寺】

■地図
 

■関連DVD
 
 称名寺は「新TV見仏記 ~平城遷都1300年スペシャル~ 1奈良編
 にて紹介されています。

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THEME:古寺巡礼 | GENRE:旅行 |

COMMENT

初めまして

「津風呂湖釣り日記」の主です。

元興寺の記事も天理軽便鉄道の記事も、興味深く拝見いたしました。

今回コメントさせていただきましたのは、貴殿が仏様に敬語を用いておられたからです。信者かどうかに関わらず、多くの方々が信仰しておられる神仏には、敬意を表するべきです。それをわきまえておられることに共感いたしました。仏像は、美術である以上に信仰の対象ですよね。

奈良では思いがけないところで、奈良時代・平安時代の仏様と出会います。そうですか。何気ない街角のお寺が、茶道の始祖とゆかりが。

コメントありがとうございます

ぐうたら釣友会会員1様、コメントありがとうございます。

「仏像は、美術である以上に信仰の対象」という考えには私も共感いたします。信仰の対象としての仏像はもちろん、それを信じ、守り続けてきた方々への敬意も忘れないよう心がけたいものです。

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