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ならまち育ち。長年東京に暮らすも、現在は奈良に戻り、その魅力を再発見中。「見仏記」の影響で仏像鑑賞が趣味に。

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いざ鎌倉 (2) - 長谷観音に忘れ物

長谷寺参道
鎌倉大仏の次は、すぐ近くにある長谷寺へと向かいました。


長谷寺・山門
関西で長谷寺といえば奈良の長谷寺がまず思いつくかもしれませんが、関東圏で長谷寺といえば鎌倉の長谷寺が有名です。奈良の長谷寺は真言宗豊山派の総本山、鎌倉の長谷寺は浄土宗単立と宗派も異なる全く別の寺ですが、この鎌倉の長谷寺の創建には奈良の長谷寺もかかわっています。


長谷寺・山門
大和長谷寺の開山である徳道上人は二人の仏師に巨大な楠の霊木から二体の観音像を造らせました。そのうち一体は大和長谷寺の本尊とし、もう一体は開眼供養をおこなった行基菩薩によって海中へ奉じられたといいます。その後、尊像は相模国の長井浦(横須賀市)に流れ着き、藤原房前によって鎌倉に祀られたのだそうです。これが鎌倉の長谷寺の始まりということになります。


長谷寺・本堂
拝観料は300円。朱印所に朱印帳を預けた後は石段を登り、まずは本堂(観音堂)へと向かいます。


長谷寺・本堂
本堂には十一面観音像が祀られています。もちろん錫杖を持った長谷寺式です。像高9.18mと奈良の長谷観音(10.18m)と比べると数字的には少し小さめですが、その存在感は奈良のものと遜色ありません。お顔の造りや装飾品など細かい所をみれば違いはありますが、全体的の雰囲気はとてもよく似ておられる気がします。本堂は他に参拝者もなくくひっそりとしています。周りの目を気にせず観音様を見上げていると、時間が立つのを忘れそうになってしました。


長谷寺・邪鬼
さて、本堂隣には観音ミュージアムも併設されていますが、開館時間(9時)までにはまだ少し時間があったので、先に境内を散策することに。


長谷寺・見晴台
本堂近くの見晴らし台からは、三浦半島や相模湾が一望できます。


長谷寺・眺望散策路
こちらはさらに上へと登る眺望散策路。鎌倉の長谷寺は「あじさい寺」としても有名ですが、シーズンにはこの散策路の両脇に紫陽花が咲き誇るそうです。


長谷寺・千手観音
上に登ると千手観音さんがいらっしゃいました。


長谷寺・眺望散策路からの眺め
振り返ると、眺望もいい感じです。対岸に見えているのは厨子マリーナです。


長谷寺・観音ミュージアム
散策路を一周したところで9時をまわったので観音ミュージアムに突入します。観覧料は300円。ここは老朽化した宝物館をリニューアルしてできた施設だそうです。


長谷寺・観音ミュージアムの看板より
(観音ミュージアムの看板より)
まず1階の常設コーナーから見学。奥の小部屋に入ると、正面に十一面観音菩薩立像(本尊の御前立像)が立ち、そのその左右に三十三応現身像がズラリと並びます。三十三応現身像とは、観音菩薩は衆生に応じて三十三の姿に変化し救済するとされ、その姿を現した群像です。阿修羅、迦楼羅、執金剛神などおなじみの方々もいらっしゃいます。部屋の中央に立つと、これらの仏像群にぐるりと取り囲まれまれたような感覚になります。大変素晴らしい展示の仕方で、しばしその空間を独り占めしてしましました。


長谷寺・観音ミュージアムのチラシ
また、2階では「長谷寺縁起の世界」という特別展が行われていました。長谷寺縁起とは、大和・鎌倉の両長谷寺の縁起が書かれた貴重な資料です。ちょうど、近江から大和八木に運ばれた霊木が関わった人々に災いをもたらせつつ長谷(初瀬)にたどり着くまでの顛末が書かれた場面(上巻の十二・十三巻)が展示されており、大変興味深く観覧することができました。


長谷寺・阿弥陀堂
ミュージアムを出た後は、本堂を挟んで反対側にある阿弥陀堂を拝観。こちらには若々しく凛々しい阿弥陀様が祀られています。元々は長谷誓願寺というお寺の本尊で、源頼朝の厄災消除を祈願して造立されたものだそうです。


長谷寺・弁天窟
そして、最後に弁天窟に立ち寄りました。


長谷寺・弁天窟
洞窟の中には弁財天が祀られています。かつては弘法大師が修行の折感得して自ら刻んだと伝わる弁財天が祀られていたそうです(現在はミュージアムに収蔵)。


長谷寺・弁天窟
洞窟は天井が低く、腰をかがめないと進めないような場所もありました。最後にちょっと探検気分を味わって長谷寺の拝観は終了です。


江ノ電長谷駅
この後は長谷駅まで歩き、江ノ電で鎌倉駅へ移動。そして鎌倉駅前で次に乗るバスの乗り場を探している時、はたと気づきましました。「長谷寺に朱印帳を預けたまま受け取っていないかも・・・。」焦りながらポケットに手をいれると、やはり引換用の番号札が入っています。後悔しても始まらないので、ちょうど発車しかけていたバスに飛び乗り再び長谷寺へと戻ります。


長谷寺・山門前
今度は「長谷観音」のバス停で下車し、山門まで戻ってくるとびっくり。先ほどまでの静けさがウソのように修学旅行生たちで溢れていいました。


長谷寺・御朱印
その修学旅行生たちをかきわけ、なんとか受け取ることができた御朱印がこちらです。
「大悲殿」



長谷寺(はせでら) 見仏メモ
■住所:神奈川県鎌倉市長谷3-11-2
■山号:海光山
■宗派:浄土宗系単立
■本尊:十一面観音
■創建:伝、天平8年(736年)
■開山:伝、徳道
■開基:伝、藤原房前
■拝観時間:8:30~16:30(17:00閉山)  ※3~9月は17:00まで(17:30閉山)
■拝観料:300円、観音ミュージアム入館料:300円
■駐車場:あり(有料)
■交通:江ノ島電鉄長谷駅より、徒歩5分
    JR鎌倉駅東口よりバス約10分、「長谷観音」下車、徒歩5分

■今回見仏した御仏
 【本堂】
  ・十一面観音菩薩立像 - 室町時代頃、木造、像高9.18m
 【阿弥陀堂】
  ・阿弥陀如来坐像 - 木造
 【観音ミュージアム】
  ・十一面観音菩薩立像(前立観音) - 江戸時代、木造
  ・観音三十三応現身立像 - 市指定文化財、室町時代、木造

■公式サイト:【鎌倉 長谷寺】

■地図
 

■関連書籍
 
 長谷寺は「見仏記2 仏友篇」にて紹介されています。

■関連DVD
 
 長谷寺は「新TV見仏記15 いざ! 鎌倉編」にて紹介されています。

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THEME:古寺巡礼 | GENRE:旅行 |

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