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ならまち生まれ。東京暮らしが長かったものの、現在は奈良に戻り、その魅力を再発見中。「見仏記」の影響で仏像鑑賞が趣味に。

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「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」(あべのハルカス美術館)

西大寺展チラシ
大阪・あべのハルカス美術館では「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」がはじまっています。本展は東京、大阪、山口の3会場を巡回するもので、西大寺をはじめ真言律宗各寺院に伝わる超一級の彫刻・絵画・工芸品などの仏教美術が紹介されています。なかでも仏像の出陳が充実している印象です。


西大寺展
早々と前売チケットを入手していたのですが、会期途中に展示替えがあるので、前半に行くか、後半にいくか迷うところです。もちろん2回行くという選択肢もありますが、できれば1回におさえたいところです。

ちなみに、公式サイトの出品目録を見て、展示替え対象の気になる仏像をピックアップするとこのようになりました。

 ◆前期(7/29~8/27)にしか見られない仏像
  ・吉祥天立像(京都・浄瑠璃寺) ※7/29~8/6のみ
  ・文殊菩薩騎獅像(京都・大智寺) ※7/29日~8/20のみ
  ・普賢菩薩騎象像(京都・岩船寺)
  ・不動明王二童子立像(京都・浄瑠璃寺)

 ◆後期(8/28~9/24)にしか見られない仏像
  ・愛染明王像(奈良・西大寺)
  ・文殊菩薩騎獅像(奈良・西大寺)
  ・不空羂索観音坐像(奈良・不空院)

なんだか南山城(前期)vs奈良(後期)といった図式になってしまいましたが、どちらをとるか悩ましいところです。


あべのハルカス
結局、公式サイトに「吉祥天立像が360度眺められる」とあったので、これが決め手となり、8月4日にあべのハルカスへと向かうことっとにしました。正直なところ、後期まで待ちきれなかったというのもあります。


あべのハルカス美術館
西大寺は称徳天皇(=孝謙天皇)の発願により建立されお寺ですが、偶然にも訪問した8月4日は称徳天皇が崩御された日でした。例年だとこの日は西大寺の愛染堂で「称徳天皇忌」の法要が行われるそうですが、今年はこの展覧会会場で行われるとのだとか。ちょうど会場内に入ると、称徳天皇像前で法要が始まりまるところでした。そして、静かな会場内には読経の声が響き、荘厳な空気に包まれながらの観覧となりました。


西大寺展(吉祥天)
さて、前期の目玉である浄瑠璃寺の吉祥天像ですが、お寺では大きな阿弥陀様の前の御厨子の中にいらっしゃるのですごく小さな像という印象でしたが、ここで見ると意外と大きく感じます。ガラスケース越しではありますが、謳い文句どおり360度どこからでも眺めることができます。普段は厨子に入っておられるので見えにくい頭上の鳳凰などももよく見てとれました。

また、同様に岩船寺の普賢菩薩騎象像もガラスケース越しに360度眺めることができます。さらに法華寺、般若寺、大智寺の文殊菩薩騎獅像3躯はガラスケースなしで円型に展示されているので、こちらも背後からの観覧が可能です。普段は見ることができない仏像の背中はもちろん、獅子や象のお尻までバッチリ見ることができました。おそらく後期は、この大智寺の文殊菩薩騎獅像と、西大寺の文殊菩薩騎獅像が入れ替わるのだと思われます。


西大寺展
一方、背後には周れませんが、西大寺のご本尊である清凉寺式の釈迦如来像の展示もとても素晴らしかったです。ミュージアムならではの適度な照明が当たっているので細部まで見やすく、これが本当に七百数十年前の作なのかと思えるぐらい素木が美しい像でした。

また、以前からお気に入りだった浄瑠璃寺の不動明王二童子立像も間近からじっくり眺めることができました。あどけない表情の矜羯羅童子とニヒルな表情の制多伽童子の対比がなんともたまりませんし、不動明王の柊の葉のような光背も見逃せません。


ぼさつの寺めぐり
(会場内で配布されていた「真言律宗ぼさつの寺めぐり」のチラシ)
この他、今年国宝に指定された西大寺の興正菩薩坐像をはじめ、元興寺の聖徳太子孝養像、宝山寺の厨子入り五大明王像・不動明王及び脇侍像、浄瑠璃寺の大日如来坐像など興味深い仏像が数多く出陳されています。興正菩薩坐像は西大寺のものだけでなく、それを模して造られたと思われる白毫寺や福智院の像も展示されているので、それらを比べてみるのも面白いです。


あべのハルカス
一度の訪問にとどめようと思っていたものの、後期にお出ましになる諸仏も気になるので、結局再度あべのハルカスを訪れることになりそうです。



「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」 見仏メモ

■会期:2017年7月29日(土)~9月24日(日)
■会場:あべのハルカス美術館
■所在地:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
■開館時間:10:00~20:00(月土日祝は18:00まで)
■休館日:7/31(月)、8/7(月)、8/21(月)、8/28(月)
■入館料:1300円(一般)
■駐車場:専用駐車場なし
■交通:JR大阪環状線・関西本線(大和路線)・阪和線「天王寺」駅下車、徒歩すぐ
    地下鉄御堂筋線・谷町線「天王寺」駅下車、徒歩すぐ
    近鉄南大阪線「大阪阿倍野橋」駅下車、徒歩すぐ
    阪堺電軌上町線「天王寺駅前」駅、徒歩すぐ

■今回見仏した御仏
  ・興正菩薩坐像-国宝、鎌倉時代、木造、奈良・西大寺
  ・文殊菩薩騎獅像-鎌倉時代、木造、奈良・法華寺
  ・文殊菩薩騎獅像-重文、鎌倉時代、木造、京都・大智寺
  ・文殊菩薩騎獅像-重文、鎌倉時代、木造、奈良・般若寺
  ・聖徳太子立像(孝養像)-重文、鎌倉時代、木造、奈良・元興寺
  ・釈迦如来立像-重文、鎌倉時代、木造、奈良・西大寺
  ・吉祥天立像-重文、鎌倉時代、木造、京都・浄瑠璃寺
  ・普賢菩薩騎象像-重文、平安時代、木造、京都・岩船寺
  ・五大明王像(厨子入)、江戸時代、木造、奈良・宝山寺
  ・大日如来坐像-平安時代、木造、京都・浄瑠璃寺
  ・不動明王二童子立像-重文、鎌倉時代、木造、京都・浄瑠璃寺
   その他多数

■公式サイト:
   【創建1250年記念「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」公式サイト】
   【あべのハルカス美術館】
   【真言律宗総本山 西大寺】

■地図
 

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