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ichibou

Author:ichibou
ならまち生まれ。東京暮らしが長かったものの、現在は奈良に戻り、その魅力を再発見中。「見仏記」の影響で仏像鑑賞が趣味に。

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関西1デイパスで滋賀のお寺を巡拝(1) 三井寺の三重塔特別公開

秋の関西1デイパス比叡山延暦寺巡拝チケット
11月中旬、JR西日本の「秋の関西1デイパス」を利用して、滋賀県の三井寺と延暦寺を巡ってきました。1デイパスは、JRの関西エリアが乗り放題になるチケットですが、これに加えて飛鳥、高野山、比叡山のいずれかのエリアが利用できる引換券がついます。今回はこれを京阪の「世界遺産 比叡山延暦寺巡拝チケット」に引き換えました。これでJR、京阪、比叡山内のケーブル・ロープウェイ・バスが乗り放題となり、延暦寺の巡拝券までついてくることになります。3600円でJRの1デイパスを買えば、おまけで3300円もする京阪の延暦寺巡拝チケットが付いてくる形なので、なんとも不思議なぐらいお得なチケットです。


京阪三井寺駅付近
その関西1デイパスをJR奈良駅で購入し、まず向かったのは大津市にある三井寺です。JRの快速で京都に出て、京都からは湖西線に乗り換えて大津京駅で下車。ここから歩いて2分の京阪皇子山駅で引換券を「比叡山延暦寺巡拝チケット」に交換し、三井寺駅へと向かいました。


三井寺
三井寺駅からは10分もかからず三井寺に到着しました。三井寺は正式には園城寺(おんじょうじ)といい、天台寺門宗の総本山です。


三井寺・仁王門
まずは徳川家康により甲賀の常楽寺より移築されたという立派な仁王門をくぐり、ここで入山料を納めます。入山料は600円ですが、比叡山延暦寺巡拝チケットを提示すれば割引となります。


三井寺・釈迦堂
仁王門をくぐってすぐ右手には釈迦堂があります。ここには清凉寺式の釈迦如来が祀られていました。目が彩色されており、ほかの清凉寺式釈迦よりは目を見開いている印象を受けます。堂内には他にも小さな十一面観音像や三井寺を中興した智証大師(円珍)像なども祀られていました。


三井寺・金堂1
釈迦堂をでて、仁王門からまっすぐ伸びる参道を歩いて行くと、石段の上に国宝の金堂が見えてきます。


三井寺・金堂2
金堂は三井寺の総本堂にあたります。ご本尊は弥勒仏ですが、絶対秘仏となっておりその姿を目にすることはできません。しかし、金堂内の外陣には多くの仏像が並べられています。平安時代から、江戸時代の仏像まで、30~40体ぐらいはあるでしょうか。


三井寺・金堂3
なかでも、四臂で片足を上げて月輪上に立つ尊星王像(妙見菩薩)が目を引きました。北極星を神格化したものだそうです。聞きなれない名前だと思いましたが、どうやら妙見菩薩の別名のようです。


三井寺・金堂の案内板
また、この他にも中世では珍しい乾漆像(宝冠釈迦如来坐像、室町時代)や、円空仏(7体の善女竜王像)など気になる仏像が目白押しでした。公式HPの拝観案内には「拝観所用時間 50~60分」と書かれていましたが、じっくり見ていたら金堂だけでもそれぐらいの時間が掛ってしまいそうな感じでした。


三井寺・一切経蔵
さて、金堂を出て右手の石段を登ると一切経蔵があります。先ほど金堂でみた円空仏はこの一切経蔵の天井から 発見されたものだそうです。


三井寺・三重塔
一切経蔵の前を左に折れると、その先には三重塔が見えてきます。


三井寺・唐院伽藍
そして、三重塔に隣接している場所は唐院とよばれ、三井寺の中興の祖、智証大師(円珍)の廟所として最も神聖な場所とされています。11月17日から26日までの10日間は日本遺産登録と、西国三十三所草創1300年を記念してこの唐院伽藍と三重塔の内部が特別公開されていました。今回三井寺を訪問したのはこの三重塔の内部を是非見ておきたかったからです。


三井寺・灌頂堂
というのも、この三重塔は奈良にゆかりのある塔だからです。冥加料800円を納め、まずは灌頂堂や大師堂などの唐院伽藍を見学してから、三重の塔へと向かいます。


三井寺・三重塔2
この三重塔は室町時代前期の建物ですが、もとは比曽寺(現在の奈良県大淀町にある世尊寺)の東塔でした。豊臣秀吉が1594年(文禄3年)に伏見城に移築し、さらに1601年(慶長6年)に徳川家康の寄進によって三井寺に移されています。

世尊寺・東塔跡
世尊寺(奈良県大淀町)の塔跡
元々三重塔が建っていたという場所がこちらです。過去の記事で紹介していますので、ご参考まで。
【2015.7.18 聖徳太子ゆかりの古刹・世尊寺】



三井寺・特別公開案内板
(特別公開の案内板より)
塔内には釈迦三尊像(釈迦、文殊、普賢)が祀られていました。これらの像は江戸時代初期の慶派仏師、康温によって制作されたものだそうです。


三井寺・三重塔3
また、初層の天井板の一部が外されており、内部の構造を見ることもできます。お寺の方が懐中電灯で照らして下さったので、芯柱なども確認することができました。建築技術のことはよくわかりませんが、重機などない時代にこの塔を吉野→伏見→大津と移築したというのですから、当時の職人たちの技術力の高さには驚かされます。


微妙寺
この後は観音堂のほうへと境内を移動します。十一面観音が祀られているお堂があったので、こちらが観音堂なのかと勘違いしましたが、このお堂は三井寺境内にある五別所(別院)の一つである微妙寺のお堂でした。


三井寺・紅葉のトンネル
微妙寺を越え、紅葉のトンネルを進みます。三井寺は紅葉の名所でもあり、夜にはライトアップも行われています。


三井寺・観音堂
そして、その先の高台に観音堂がありました。こちらは西国十四番札所となっています。


三井寺・観音堂2
ご本尊の如意輪観音は秘仏で、三十三年ごとに開帳されることになっています。前回は平成26年に開帳されたようですので何か特別な行事でもない限り、当分はお目にかかることはできそうにありません。


三井寺・観音堂からの眺め
最後に、観音堂の境内から大津の街や琵琶湖を一望し、次の延暦寺へと向かいました。三井寺は境内も広く、みどころもたくさんありましたが、次の予定が気になり、ちょっと駆け足での拝観となってしまいました。三井寺文化財収蔵庫も見学できていないので、また機会をつくって再訪したいと思います。


三井寺・御朱印
最後に御朱印を紹介しておきます。
「弥勒佛」



三井寺(みいでら) 見仏メモ

■住所:滋賀県大津市園城寺町246
■山号:長等山(ながらさん)
■寺号(正式名称):園城寺(おんじょうじ)
■宗派:天台寺門宗(総本山)
■本尊:弥勒菩薩
■創建:7世紀
■開基:大友与多王(大友皇子の子)
■拝観時間:8:00~17:00
■入山料:600円
■唐院伽藍および三重塔特別公開:2017年11月17日~26日(冥加料800円)
■交通:京阪石山坂本線三井寺駅より徒歩10分
■駐車場:あり(有料)

■今回見仏した御仏
  【釈迦堂】
   ・釈迦如来立像 - 室町時代、木造
  【金堂】
   ・尊星王立像 - 木造
   ・宝冠釈迦如来坐像- 室町時代、乾漆造
   ・善女竜王像(7躯) - 江戸時代、木造、円空作
   他、多数
  【三重塔】
   ・釈迦如来及び両脇侍像- 江戸時代、木造、康温作

■公式サイト:【三井寺(天台寺門宗総本山園城寺)】

■地図
 

■関連DVD
 
 三井寺は「TV見仏記2 滋賀/奈良編」にて紹介されています。

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THEME:古寺巡礼 | GENRE:旅行 |

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